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健康寿命と膝関節

健康寿命という言葉をご存知でしょうか?

これは平均寿命から介護が必要になった年数を引き、自立した生活ができる期間を現す言葉です。厚生労働省の発表(2014年10月)によると、日本の健康寿命は男性71.19歳、女性74.21歳で、平均寿命との差は男性9.02年、女性12.40年でした。つまりこの期間は、自立した生活がおくれず要介護の状態がつづく可能性が高いということです。
そのような状態を避け、健やかなシニアライフを送るための最大のポイントともいえるのが膝関節を丈夫に保つことです。

 

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健康寿命を伸ばすには、とにかく動くこと

20代〜30代をピークに骨や筋肉の量はどんどん減り、膝関節の機能も弱ります。
現在、日本の関節症総患者数は130万人以上で、中高年の方(40代以降)の過半数以上が膝に痛みを抱えているともいわれています。膝が痛くなる最大の弊害は「動かなくなること」で、活動量の低下に伴いロコモティブシンドローム(運動機能が著しく低下した状態)が進行してしまいます。また、ロコモを患って極端に動かないと、脳への刺激が足りない日々がつづき、無気力状態や認知症を誘発、寝たきり状態につながります。このような最悪のケースを防ぐためには関節をいたわりながら積極的に動き、身体機能のキープを心がることが大切です。

 

健康な膝関節で、シニアライフが充実!

中高年世代が考える「積極的に動く」とは一体どのようなことでしょう?
製薬会社の「中高年ライフでやりたいこと、計画していること」に関するアンケート調査には、旅行や趣味のスポーツ(水泳など)、ボランティアや地域の活動、ウォーキングなどの体力づくりとの解答がありました。 また、健康寿命を延ばす生活習慣として、厚生労働省が推奨している「テクテク・カミカミ(よく噛んで食べること)・ニコニコ(よく笑い、ストレス解消)」というキーワードがあり、「テクテク(歩くこと)は一日30分程度、歩く息がはずむペースで行うことと」と、提示されています。テクテク歩行は膝関節の健康につながります。
「よく歩く→膝が丈夫になる→スポーツや旅行にも挑戦」という楽しいイメージを描いて、生涯、健康寿命をキープしてくださいね!

 

執筆 寺尾 友宏/Tomohiro Terao
TC関節機能センター センター長

職務と平行して学んでいた京都大学院の医学研究科では、幹細胞研究に参加するなど、再生医療のような新治療の開拓に強い興味を抱く。
また、現場ではスポーツ整形外科医として医療に従事。杖道を行っていたこともあり、武道を始め、テニスやゴルフ、野球、サッカーなどの様々なプロアスリートを診療してきた実績を持つ。
このような背景から、ミクロ(細胞)とマクロ(動き)の総合的な回復を信条として治療にあたる中、特にPRP治療の症例は600例を超える。
http://www.joint-function.com/


資格
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科 スポーツ医
日本整形外科学会 運動器リハビリテーション医
日本医師会 健康スポーツ医
日本医師会 産業医
日本体育協会 スポーツドクター


著書
『万能細胞医療—衝撃の未来医学』メタモル出版(2010年)
『「正しいクセ」を身につければ腰痛は治る!』洋泉社(2012年)

 

 

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